2024年1月28日(土)第1回東京文芸部「読書会」を本郷3丁目で開催しました。
今回は4名(私:1人・男性:1人・女性2人)の参加でした。
合計8冊の本が紹介されました。
皆様、ご参加ありがとうございました。
紹介された本の前に、本日のワークショップ
せっかく集まっているのだし一人ではできない体験をしようというのがコンセプトの東京文芸部では、一人ではできないワークショップを時間があればやります。
今回は参加者にご紹介いただいた「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」(後述)から着想を得て「見えてない相手にアートを説明するワークショップ」をしました。
段取りは以下のような感じです。
・2チームに分かれてそれぞれお題となる絵を決めます。
・自分のチームのお題の絵は、相手には見せずに説明をします。
・聞き手側がある程度絵のイメージがついたと思ったタイミングで絵を見せます。
・イメージと同じ部分と違った部分を語り合います。
以上です。
本日紹介された本
本日の読書会では、自己紹介後に1人2冊ずつ合計8冊の書籍が紹介されました。写真に写っていない書籍としてKindleで『黄色い家(川上未映子さん著)』をご紹介いただきました。
下記は、本日の会にて紹介された本です。
『黄色い家』川上未映子さん
2008年に芥川賞を受賞された川上未映子さんの小説です。
紹介された方は
「小説のタイトルでもある表『黄色』が作品のイメージと結びついている。
色と作品が結びつくというのはなかなかない。
主人公は犯罪者なのだが、その背景に思わず共感してしまう場面があった」
とおっしゃっていました。
『スロウハイツの神様』辻村 深月さん
ミステリや推理小説で有名な辻村深月さんの書いた小説です。
紹介された方は
「まだ読み切れていないが、この先の展開が楽しみな本。
スロウハイツの神様は、辻村深月さんの他の作品ともつながっているので、今年それらの本を全部読もうと思っています」
とおっしゃっていました。
『傲慢と善良』辻村 深月さん
本日2回目の登場、辻村深月さんの書いたマッチングアプリなどを題材にした小説です。
紹介された方は、
「自分の日常と照らし合わせても、刺さる部分が多くあった。
例えば『ピンとくる・こない』という表現で出会った異性について語ることがあるが、
その言葉を発する際は自分と相手に点数をつけて評価している。
そこには傲慢さが隠れている」
とおっしゃっていました。
また他の参加者の方で同作を読んだことがある方は
「辻村深月さんは、なかなか言語化されない感情を非常にうまく表現する」
と熱い意見を述べていました。
『生を祝う』李琴峰さん
2021年に芥川賞を受賞された李琴峰さんが書いた新作小説です。
紹介された方は
「反出生主義に興味があり、手に取った。
おすすめできるかどうかはまだ読み切っていないので分からない。
意外とページ数は少ない」
とおっしゃっていました。
『目の見えない白鳥さんとアートを見に行く』川内有緒さん
2022年のYahoo!ニュース | 本屋大賞 ノンフィクション本大賞の大賞をとったノンフィクションです。
紹介された方は
「目の見えない方と美術館に行って、そのご友人が絵について説明をする。
この絵は普通の絵に比べて縦に長いね、とかその絵に対する感想とかを白鳥さんに伝えるんですけど、
面白いです」
とおっしゃっていました。
『中野京子と読み解く名画の謎 陰謀の歴史編』中野京子さん
「怖い絵展」などのキュレーターである中野京子さんが書かれれている名画の謎シリーズ本です。
紹介された方は
「目の見えない白鳥さんとアートを見に行くと比較して、こちらは歴史的背景などをしっかり説明している本です。
彼女がキュレーターを務める『怖い絵展』は私も見に行きました。
絵の細部まで解説されていて、一人で見に行っても気づかないだろう部分などに触れられています」
とおっしゃっていました。
※上記リンクは文庫本版ですが、ご紹介された方は単行本を持ってきてくれていました。
『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』レオナルドダヴィンチさん(杉浦明平訳)
有名画家のレオナルドダヴィンチさんが遺した膨大なノートから分かりやすい文章を選び上下巻に編纂したものです。
主催者の私が紹介しました。
「なぜダヴィンチさんが万能人であると言われているのか、この人が書いたメモを見ると分かります。
人生論・文学論・絵画論のみならず、物理学・水利計画・軍事など本当に幅広い分野について
ニュートンもいない時代にも関わらず現代人の私が読んでも深い考察がされている」
ということで、東京文芸部の読書会がジャンルを限定していない理由の一つがこの本にあります。
あらゆることに興味を持ち、広く様々なことを知り自らの糧としていきましょう。
『雪』オルハン・パムクさん
ノーベル文学賞作家のトルコ人作家・オルハンパムクさんが書いた本です。
主催者の私が紹介した本です。
「インフラが弱くときどき電力供給が一斉に停電するトルコの田舎街カルスに、雪が降り積もる。
その影響でカルスに閉じ込められた詩人の主人公を取り巻き、等身大のイスラムや多文化など様々な世界が描かれています。
日本人には書けない小説で、トルコに旅行してアラトト山を眺めたくなります」
と紹介しました。
その後
読書会後は4人でランチに行きました。
今回は天鴻餃子房本郷店へ行って、私はそのあと野菜炒め等を食べました。
皆さんチャーハン・ジャージャー麵・餃子等いろいろおいしそうなもの食べていましたが、写真撮り忘れてますね。
すんません。
その後は時間あるメンバーで東大を散歩したり、美術館行ったり、ほぼやっていなかった中で唯一やっていた古書店いって本を買ったりしたのですが時間あるときに気持ちがあればレポートします。
次回は2/17(土)09:30~読書会を開催しますが、またこの会場にするので皆様是非お越しください。